シミ治療にはビタミンCがよい、というのはよく言われていることです。実際美白化粧品にはビタミンC誘導体が含まれたものも多く、使用している人も多いことでしょう。しかし、化粧品はただ塗ってもなかなか肌の奥へは入っていきません。というのも、肌表面の角質層とその下の顆粒層の間には電気の膜があり、外から異物が入ってくるのを防いでいるからです。

そこで有効となるのがイオン導入です。イオン導入は肌に微弱な電流を流すことで電気の膜を弱め、有効成分を肌の奥まで浸透させることができるというものです。さらにビタミンC誘導体はマイナスの電気を帯びているので、イオン導入でマイナスの電流を流すと反発する力が働き、それによって肌の奥へとぐんぐん入っていくのです。イオン導入を行った場合の浸透力は、手などで塗った場合の数十倍から数百倍になると言われています。

しかも肌の奥まで届くので、効果的にメラニンの産生を抑制し、シミの発生を防ぐことができます。イオン導入は家庭用美顔器で行うこともできますが、美容皮膚科でケミカルピーリングとセットにして行うとより効果的です。イオン導入単体ではあくまで有効成分の浸透をよくするというだけの作用なので、治療効果は比較的マイルドなのです。ケミカルピーリングと併用してある程度効果が出てきたら、あとは家庭用美顔器を使ったホームケアを続ける、という形にしてもよいでしょう。

ホームケアは週に1~2回続けるとシミ治療に効果があります。